漢方薬はほとんどが植物性の生薬、いわゆる草根木皮を煎じることが多いのですが、その原料の生薬は必ずしも山奥に行かなければ見つからない珍しい植物でなく、場合によっては日常的な食品であることもあります。
その代表が生姜です。といっても漢方では"しょうが"ではなく"しょうきょう"と読みます。この生姜は色々な漢方薬に用いられますが、一般的な食品の生姜(しょうが)とは少し異なるものです。すなわち、日本で生薬を取り扱う薬店では通常の生姜(しょうが)いわゆる「ひね生姜」を乾燥させたものを習慣的に生姜(しょうきょう)と言い、ひね生姜を水に浸して皮をむき、煮沸後乾燥したものを「乾姜(かんきょう)」あるいは「三河乾姜」と言っています。これでは、混乱が生じるので、処方を記述するときにはひね生姜を乾燥させたものを「乾生姜(かんしょうきょう)」、ひね生姜を「生姜(しょうきょう)」として区別する場合が多く、乾生姜は生姜の1/4の分量でよいとされています。

あらためて整理すると

・鮮姜(せんきょう):収穫直後の新しょうがであり、漢方では通常用いない。
・生姜(しょうきょう):収穫後、貯蔵したひねしょうがのこと。
・乾生姜(かんしょうきょう):ひねしょうがを乾燥させたもの。
・乾姜(かんきょう):ひね生姜を水に浸して皮をむき、煮沸後乾燥したもの

ということになります。
生姜も乾姜も解熱、鎮痛、抗痙攣などの共通した効能がありますが、生姜がやや発汗・解毒作用が強いとされていて、漢方薬の処方ではこの2種類は区別して用いています。

 
 

 
 

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